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2024/04/25 13:55 |
ナル我のススメ サンプル
アンソロに出すテキストちょこっと公開しますvv



ラブアフェア


「上がったぞ。」
だぶだぶのナルトのタンクトップを引っ掛けた細身の身体には、あちこちに小さな赤い痕。色が白い上、湯上りだから余計に目立つ。
あ、ちょっとつけすぎたかも…なんて、欲望に忠実だったさっきまでの自分に苦笑しながらナルトは彼のために常温で置いてある水をグラスに注いだ。
「我愛羅、飲むだろ?」
「ああ。」
テーブル脇の椅子に座りながらグラスを渡すと、我愛羅は立ったまま一口、口をつけて、テーブルに肘を付いてにんまりと自分を眺めているナルトにちらりと視線を向け、眉をひそめた。
「お前…なんか着たらどうだ?」
「へ?だって、すぐオレも風呂はいんだからいいじゃん。」
「…そういう問題か?」
軽く言ったナルトに、実に嫌そうにそう言って、我愛羅はグラスの水を一気にあおった。口の端から少し水が零れて細いのどを伝い、タンクトップにしみをつくる。
こぼれた水の感触に不快そうに我愛羅は顔をしかめて手の甲で乱暴に口元を拭った。
しっとりと濡れた薄い唇が色っぽくて妙にそそられる。
ナルトは少しだけためらった後、手を伸ばして我愛羅の手を捕まえ、その身体を引き寄せた。急に腕を引かれたせいで、軽くバランスをくずして倒れこんでくる身体を受け止めて、手を掴んだまま片手でぎゅっと抱えこむ。
「おい…」
ナルトの膝に座るような形になった我愛羅の、困惑交じりの文句の言葉を封じるように水滴にぬれた喉をなめるとひくり、と細い体が震えた。

                             つづく

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2015/09/10 12:17 | Comments(0) | サンプル

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